最新の発行内容

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2019年4月発行(85号)

テーマ :

「生命(いのち)の重み」

内 容 :

人は、社会の中で、他者の「生」や「死」に出会いながら生きています。「生」に共鳴し、「死」を畏怖しながら。 でも、妊娠中や分娩室で生死を分かつ母子もいます。また、奇跡のように生まれた生命も、やがて家族による虐待を経て「死」に至るケースもあります。 ようやく社会的養護につながっても、出自への失望や自己肯定感の低さから暴力や自傷に走るなど、心理的に「死」を前提にした行動を取る子どももいます。 社会的養護を離れた後も、社会への不信、地域からの孤立、貧困等がそれに絡み合い拍車をかけ、実際に「死」を選択する子どももいます。
生命は尊い。それだけに子どもの「死」は重く悲しい─。 子どもの虐待死、自傷や自殺行動は、社会的養護に関わる全ての大人にとって目を背けてはならないものです。 なんとかこの子どもたちを守り抜きたい─そのために何をすべきか、私たちは自問自答し続けねばなりません。 私たちは知っています。…赤ちゃんはとても小さくガラス細工のように脆い。 でも、生命の躍動にあふれていることを。 その柔い肌、その香り、その生命の輝き。赤ちゃんを愛おしく抱き、囲む家族…子どもの成長が社会全体で共有される、そんな社会が理想の社会であることも。
生命(いのち)について、もう一度考えてみたい─。 子どもの「生」が保障され子どもが生きていくということはどういうことなのか。 大人が、社会が、子どもの「生」にどう関われば、子どもは生きる道標として捉え、自分の未来を明るく築いてくれるのか。 施設でよく耳にする「どうせ、自分なんか…だから死んでやる」「生きたくないけど、死にたくもない」といった類の子どもたちの言葉…今どきの子どもの生命観はどういうものなのか。 そして、その子どもたちが生きていくために支援者として具体的に何ができるのか。 他方、生命倫理について考えるとき、ふとこんな疑問も浮かびます。 人は、人の生命に手出しできない─この不文律を、科学の進歩はこれからも肯定し続けるのだろうか、と。
もう一度立ち止まって、子どもの生命について謙虚に、そして多角的に考えてみたいと思います。

次号発行予定

・2019年10月発行(86号)「甘えと社会的養護(仮)」

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